わからなくてもいい 臓器提供意思表示

臓器提供意思表示カード
臓器提供意思表示カード

臓器提供意思表示の選択肢について思うこと

これは今年の初めくらいより思っていたことです。度々facebookでは呟いたりしていましたが、ようやく綴ることにしました。

実は先日の市民公開講座の前に長女へコッソリ「命の授業」をしました。以前より私の病気や補助人工心臓のこと、そして移植が必要なことについて教えていましたが、更に突っ込んだことを伝えました。そして市民公開講座へ参加し、自分の中で確信に近いものを得ました。

参加レポートの前に、今思っていることを綴ります。乱文・乱筆をお許しください。

 

「わからない」を大切にする重要性

私が長女へ行った「命の授業」では臓器移植は誰がどうなって、私のような人が救われるのかを伝えました。細かな内容を理解できる年齢ではないので、ある程度簡単にして伝えました。そしてドナーになる人は自分の気持ちを示しておくことが大切と伝えました。

そこへの説明として一つ付け加えた事があります。「パパは○○が同じようなことなって欲しくはないよ。でもね、もし同じようになってしまったら、他の子へ心臓をあげていいのか凄く悩んで悩んで決められないかもしれない

いろいろと質問を貰い、最後に「もし○○が同じようなことになったらどうして欲しい?」と聞いてみました。答えは

 

わかんない

  

でした。

ある意味、私が予想していた通りでした。この答えは子供で話が理解できないからでしょうか?

この答えは意思表示をしていない大人の達にも多く当てはまるのではないでしょうか?

 

そうです、分らないのです。

意思表示の現状

皆さんは「臓器提供の意思表示に関する意思表示調査」の結果をご存知でしょうか?

誤解を与えたくないので文章全てを下記記事より引用します。そして着目して欲しい点を色付けしています。

引用元:@ニフティニュース 3000人に聞く「臓器提供の意思表示」の実態

https://news.nifty.com/article/item/neta/12125-289341/


改正臓器移植法施行から6年。この間、脳死で臓器を提供された人は306名で、そのうち約74%の人が家族の承諾による提供であった(2016年8月12日現在)。そんな実情をふまえ、日本臓器移植ネットワークは10代~60代の男女3000人を対象に「臓器提供の意思表示に関する意識調査」を実施した。

 

Q1:「臓器提供意思表示カード」の存在を知っていますか

「知っている」68.0%、「知らない」32.0%、という結果となった。

 

Q2:「臓器提供意思表示カード」で意思表示していますか

「カードを持っているので、意思表示している」11.1%、「カードは持っているが、意思表示していない」11.7%、「カードを持っていない」77.2%、という結果となった。

 

Q3-1:意思表示の方法【運転免許証の裏面への記入】

「意思表示欄があるので、記入している」10.3%、「意思表示欄があるが、記入していない」44.2%、「意思表示欄がない」18.3%、「免許証を持っていない」27.3%、という結果となった。

 

Q3-2:意思表示の方法【健康保険証の裏面への記入】

 

「意思表示欄があるので、記入している」11.2%、「意思表示欄があるが、記入していない」49.9%、「意思表示欄がない」38.9%、という結果となった。

 

Q3-3:意思表示の方法【インターネットによる意思の登録】

「登録しているので知っている」1.9%、「登録していないが、知っている」8.0%、「知らなかった」90.1%、という結果となった。

 

Q4:「臓器提供意思表示」についてお知らせください

「既に意思表示をしている」13.6%、「意思表示をしてみたい」27.0%、「意思表示をしたいとは思わない」24.4%、「わからない」35.0%、という結果となった。

 

Q5:臓器提供についてどのように考えていますか(Q4で「既に意思表示をしている」「意思表示をしてみたい」と回答した人のみ対象)

「脳死後でも心臓が停止した死後でも提供しても良い」63.4%、「心臓が停止した死後のみ提供しても良い」27.2%、「提供したくない」9.4%、という結果となった。

 

Q6:意思表示をしたいとは思わない、または、わからない理由を以下の中からお知らせください(Q4で「意思表示をしたいとは思わない」「わからない」と回答した人のみ対象[複数回答可])

「自分の意思がわからない」37.4%、「意思表示の方法がよくわからない」7.9%、「臓器提供意思表示に対して抵抗がある」38.6%、「家族が反対しそう」23.0%、「その他」4.9%、という結果となった。

 

Q7:臓器提供について、家族と話しをしたことがありますか

「臓器提供について、家族と話しをしたことがありますか」の質問に対して、「今まで1度でもある」26.3%、「今まで1度もない」73.7%、という回答結果となった。

 

Q8:臓器提供について家族と話しをした際に、家族はどのような意見でしたか(Q7で「今まで1度でもある」と回答した人のみ対象)

「理解している」52.6%、「反対」19.3%、「わからない」28.1%、という結果となった。

 

Q9:臓器移植医療に関する情報を十分得ていると思いますか

「そう思う」3.9%、「どちらかというとそう思う」14.5%、「あまりそう思わない」51.7%、「そう思わない」30.0%、という回答結果となった。

 

【調査概要】

調査機関:クロス・マーケティング

調査手法:インターネット

エリア:全国

調査期間:2016年3月14日~3月16日

有効回答者数:3000人

回答者の属性:10代500人、20代500人、30代500人、40代500人、50代500人、60代500人

男女内訳:男性1500人/女性1500人


存在は広く知られている

意思表示カードの存在だけでも7割近くの方が知っていると回答しています。そうです、多くの人が知っているのです。
しかし、実際に意思表示をされている方は1割強と少ないです。

この1割強にはYESNOも含まれています。

しかし、大多数の「分らない」がすっぽり抜け落ちています。

賛否分かれる? 賛否よりも考えを知りたい

NOでもいい

これは個人の考えなので、NOでも構わないと思います。臓器提供を待っているからと行って必ずしもYESを表示する必要もないと思います。

わからなくても

分らない人YES or NOを表示してくれというのは少し強引なような気がしてなりません。実際には色々な方が移植医療の普及へ尽力いただいているのでそんなことはないというのは理解しています。

移植医療がある程度成熟している国ではその選択肢でよいと思います。しかし、「今」の日本のように移植医療(臓器提供の意思表示)が成熟していない現状で二つの選択肢しかないのはどうかと思ってしまいます。

何を言いたいのかというと「意思」=「YES or NO」だけですか?「分らない」「決められない」は意思に含まれないのでしょうか?アンケート結果では「分らない」という方が35%いらっしゃいます。

参加することに意義がある

この「参加することに意義がある」というフレーズはよく聞くことがあるのでは?日本の臓器提供意思表示を普及させるためには「参加することに意義がある」を取り入れるべきではないでしょうか?

「今」の日本で本当に必要とされていることは「分らない」「決められない」YES NOへ導くことなのでしょうか?

まずはYES NOが分らなくても参加させることが重要では?

もちろんYES NOの重要性は否定しません。分らないという意思表示をしても何もかわらないかも知れません。

家族を想う気持ち

講演会などへ行ったり、手記を読むなりして沢山の追体験をしてきました。
家族の「死」を経験されている方は多いのではないでしょうか?人は必ず亡くなりますので、一度も経験されない方の方が少ないと思えます。もし経験されてなくとも大変酷な状況というのは容易に想像できるかと思います?

 

 

例えばの話です。

 

意思表示を残しておらず、臓器移植に関することを一度も話題にしたことが無かった家族が「脳死」という状況になったとしましょう。ただでさえ悲しく辛い出来事ですが、そこへ「臓器提供」という選択肢が生まれてきます。そして残された家族は決断を強いられます。貴方ならどうしますか?

 

 

正直、弟が亡くなったときには体内の機器を外すためにメスを入れなければなりませんでした。「死」を宣告された家族へメスを入れられることがどんなに辛いか分りますか。

それが臓器提供でも同じようなことが起り得ます。家族はどう思うでしょうか?臓器提供を希望することを望んでいたかな?希望しない?

私が言いたいこと

 

 

家族にその選択をさせたいですか?

 

 

それに尽きます。書いている今も涙がでてきます。

分らなくてもいい。ただ、そのような状況になった場合、誰に判断を委ねるか意思表示できるようにしませんか?

判断を委ねる場合、自分自身ではなく家族が悩み苦しむことを伝えなくてはいけないのでは?

まずは参加し、そこから学んでYES NOを表示してもいいのでは?

今回の講演会で改めて痛感いたしました。

 

 

移植医療の普及にはレシピエント側ではなくドナーご家族の声が何よりも大切。

 

 

ただし、必ずしもご家族が思ったように提供できるとは限りません。

ここら辺は別途綴りたいと思います。

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