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「便所の落書き」にある希望の光

 気分を害してしまうような内容が含まれています。今後の取り組みの上で必要なことなのであえて触れさせていただきます。

まんさん「医師から脳死と言われたけど自力で生き返った。医師はクビになった」

 ツイッター※1での投稿を受け、5ちゃんねる※2の掲示板で立ち上がったスレッド(テーマ)です。まずは、ツイート内容から紹介します。


※1 ツイッター 280文字以内のメッセージや画像、動画、URLを投稿できるSNSで、投稿をツイートと呼ぶ。

※2 5ちゃんねる 匿名で書き込める掲示板(2ちゃんねる掲示板の後継)

「医師から脳死と言われたけど自力で生き返った。医師はクビになった」

ツイッターとは?

 ツイッターは1分間に30万以上の投稿が生まれる巨大SNSサービスで、使わずとも一度はその名を耳にしたことがあると思います。サービス名のTwitterは英語で「さえずり・興奮」「無駄話」または「なじる人・嘲る人」という意味であり、「tweet」(ツイート)は「鳥のさえずり」を意味する英語であり、日本語では「つぶやき」と意訳されています。

事実もあれば作り話もあり、対面や素性をされしては言えないような内容も沢山ツイートされています。画像にあるツイートもその一つであり私の目に留まることもありますが、このツイート自体へめくじらを立てているわけではありません。

デジタルの功罪

 ツイッターは本名や素性をさらさずに利用することもできるが、そのサービスの特性上、フォロワー※3とよばれる繋がりを意識して少しばかり自制がかかる人も多い。私が問題視しているのはツイートの先にあるものだ。

3 フォロワー 自分の発言を購読してくれる人

 

 上記のツイートを受けて5ちゃんねるの掲示板へ「匿名の誰か」がスレッドを立てた。匿名掲示板には色々な利用方法があり、好意的な見方がある一方で否定的な評価として「便所の落書き」と揶揄されることもある。誰が何の目的で書いたのかは分からないが、その内容によっては「便所の落書き」よりもタチが悪いことがある。

インターネットは「便所の落書き」を進化させてしまった

  かつての「便所の落書き」は文字通りその便所へ足を運ばなければ見えることはなかったが、時代が進み様々なものがデジタル化されインターネットを介して繋がることで、これまでのロケーションという境界を超えてきた。同時にその伝達速度は手紙や雑誌などの紙媒体をはるかに凌駕し、世界中どこでも一瞬にして伝わるようになった。日本のインターネット創明期では有線ケーブルを利用して通信をしていたが、現在では電波を使うことで物理的な境界さえなくし「いつでも」「どこでも」繋がるようになった。多くの人がスマホを持ち、インターネットは現代生活の一部へ組み込まれたと言っても過言ではないだろう。

 皮肉にも「便所の落書き」もデジタル化され、いとも簡単にロケーションを超えインターネットという空間に入り込んだ。壁の落書きは管理者やボランティアが掃除をしたりペイントすれば対処できるが、インターネットという空間に書き込まれた膨大な量の落書きはデジタルの性質上、容易に消すことはできない。

落書きの何が悪い?

  あることないこと書かれいて驚かれている方もいるかも知れないが、このスレッド自体は「とてもマシ」な方である。実際にはもっと過激なデマや誹謗中傷、時に個人情報の書き込みがされることも「デジタル版 落書き」では日常のことである。生き残った落書きは多くの人の目に触れ、新たな落書きを呼ぶ。タイトルのスレッドの内容を書き出してみます。(一部省略)

2風吹けば名無し2018/02/20(火) 14:52:47.44ID:6baIhYy+M

そのまま解体しとけ

 

3風吹けば名無し2018/02/20(火) 14:52:48.59ID:M9RKVkTz0

 

4風吹けば名無し2018/02/20(火) 14:53:06.57ID:c6V19IJsd

それでも名医呼ばわりするんか

 

5風吹けば名無し2018/02/20(火) 14:53:19.32ID:Gok/6AS5a

嘘松

 

6風吹けば名無し2018/02/20(火) 14:53:25.52ID:QtV2sdCDa>>47>>123>>187

なんJ民が立てる糞スレっぽい

 

7風吹けば名無し2018/02/20(火) 14:53:45.41ID:Hi9kEvjod

嘘松!

  

9風吹けば名無し2018/02/20(火) 14:53:53.66ID:iZsMpG9o0>>12>>30>>69

死人が生き返った結果医者の首が吹っ飛ぶってどんなホラーや

 

11風吹けば名無し2018/02/20(火) 14:54:20.49ID:x23fmO/TM

脳死をなんやと思ってんねん

 

12風吹けば名無し2018/02/20(火) 14:54:42.44ID:zVGCRH9Sa

>>9 

邪教でなんか蘇らせた様なもんやろ

 

 

情報バイアスを知ろう

 「嫌なら見なきゃいい」と言う人もいる。確かにそうだとも思うが、私はインターネット上で繰り広げられる「落書き」の積み重ねが怖いと感じている。私自身を含め人間はとても都合よくできてる。自分に都合のよい情報は受け入れやすく、その情報の裏付けるために更なる情報を欲し、自らに不都合な情報を無視する傾向がある。いわゆる確証バイアスというものだ。これらは意識しないところで働いていることを理解いただきたい。このような経験はないだろうか?

 

 

 「ゴルフ好きで人であればゴルフクラブやゴルフ場」、「関節痛について調べていたらサプリメント」 自分が興味を持っている分野の広告が頻繁に表示されてはいないだろうか?パソコンやスマホには過去に閲覧した情報がキャッシュ(蓄積)している。インターネット上のサイトはそのキャッシュを読み取りあなたが欲しい情報(例として広告)を提示しているに過ぎない。つまり、サイト側が確証バイアスを巧みに活用しているからだ。これはGoogleやYahooなどの検索結果も同じで、あなたが欲しい情報が優先的に表示されていることも多いのだ。悪いことではなく便利で有益なことが多いと感じる。

キャッシュの読み取りを無効にしてプレーンな情報を出す機能も用意されている。

 

落書きに恐怖を感じる理由

 5ちゃんねるに限らずヤフーニュースのコメント欄も似たり寄ったりで、私自身も何度かニュースで取り上げられましたが沢山の批判も書き込まれました。(ご親切にも当ホームページの問い合せフォームから中傷文を送ってくる方もおりました。)

「誤った情報」を真に受けてしまった人は、膨大に書き込まれている自分に都合のよい「誤った情報」で更に裏付けされ、誤解の固定化が進んでいるように感じる。これが臓器移植の誤解へつながり、改善されない原因の一つと感じている。それと同時に多くの方が強い信念を持って書き込んでいるのではなく、上記の結果からくるものだと考えている。そうです、私は変えられると思っています。

同じ土俵へ上がる

 臓器移植に限っては多くの誤った情報が独り歩きしている。それに対して公的機関や当事者が正しい情報を発信しているが、その膨大な「落書き」に対して圧倒的にボリューム負けしている。ここ1年ほど、私自身を「落書き」誤解して落書きをしている住民だと想定し、沢山の書き込みを読んだ。公的機関や私を含めた多くの仲間は正しい情報を優しく包みこむかのように発信しているが、先の住人からしてみると コイツは上からから目線で何を言っているんだ というように自身を否定されているかのように映っているのかもしれないと感じた。

 

 従来の取り組みは臓器移植についてプレーンな方達へのアプローチとしては一番の方法だと思う。しかし、圧倒的なボリュームと誤った情報がこべりついている場所での効果は疑問に感じ、同じ土俵に立って住民の心を理解しようとしなければ打開できないと思い始めたのだ。だからこそ心が痛くなりながらも必死で匿名掲示板やヤフーニュースのコメント欄へ目を通した。必要であれば記録もしていた。

潮目が変わるとき?便所の落書きで輝く希望の光

  先の書き込みを読んでいただくと必ずしも否定的な書き込みばかりではなく、中にはJOTへのリンクを貼り付けている書き込みも存在している。私の目にはそれらが希望の光に見えた。最近ではヤフーニュース コメント欄のシステム改善もあり、好意的な意見も表にでてくるようになった。匿名の誰かではあるが、その土俵で発信してくれているのだ。そのような人達を我々がアシストしなくてどうする?今が潮目だ、舵を切り損ねるな。上からで下からもではなく、同じ土俵で誤解を解かなければと強く思った次第だ。

誤解が肯定される

 一昨年、ある方より言われた言葉がずっと頭の中を反芻していた。

 

黙っていることは

認めることでもある

 

 

頭文字をとると「黙認」。匿名掲示板やヤフーニュースのコメント欄にある「誤った情報」が肯定されている状況に置かれていることがある。だからこそ同じ土俵に立つのだ。だだし、同じ穴の狢になってはいけない。匿名で書き込んでしまっては私の言葉も便所の落書きと同様になってしまうう。だからこそ誹謗中傷が増えるかもしれないが本ホームページで「移植待機の当事者」として「引用」という形で少しでも誤解を解いていきたい。